旅行006 日本神話の神々の住む伊勢 前編―身を清めてから外宮まで

熊野三山、古都奈良巡りを終わり、日本神話の神々の住む伊勢を巡る旅行記の4日目。

伊勢神宮内宮詣りの前に行くべきと言われる神社をお参りします。

 

伊勢での予定は、そのものずばり

伊勢参り。

以前内宮だけは行ったことがありましたが、周辺の神社にもお参りします。

奈良を出て2時間半くらいで、伊勢参りで最初の目的地二見興玉神社に着きました。奈良では曇ってた天気も、伊勢に着いた頃から徐々に晴れていき、夜には雲が去り、なんとなく歓迎されている気分。

二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)

二見興玉神社は、海沿いにある神社で、古来より伊勢神宮を参拝する人はその前に二見が浦で禊を行って、身を清めるという習わしがあり、伊勢参りのスタート地点とされています。縁結びや交通安全などにご利益があるそうです。

猿田彦神社の猿田彦大御神(さるたひこのおおかみ)と下宮の豊受大御神(とようけのおおかみ)がご祭神。

カエルが祀られていますが、猿田彦大神の神使は蛙とのこと。カエルがところどころに見受けられます。

   

 

猿田彦大御神(さるたひこのおおかみ)の奥さんが天宇受賣命(あめのうずめのみこと)。天照大神が天の岩屋に思い岩戸でふさいで引きこもり、世の中が真っ暗になったときに、この岩屋の前で踊って天照大神の興味を引かせ、岩戸を開けるきっかけを作った方が、天宇受賣命になります。その天の岩屋も敷地内にあります。

 

 

鳥居を端から端まで行くと龍宮社があります。

海の神様である綿津見大神(わたつみのおおかみ)を祀っている神社です。

最初来た時には、まあいいかと思い入った反対側の鳥居まで行かなかったので、

この龍宮社に気づかず、翌日再度興玉神社に伺うことになりました。

夫婦岩(めおといわ)

そんな2回目の訪問の時にボランティアの川井さんに出会い、夫婦岩と日の出の関係を教わりました。御年80歳とのことですが、若い!

 

二見興玉神社といえば夫婦岩(めおといわ)が有名なのですが、これは沖合に沈んでいる興玉神石(おきたましんせき)の鳥居としての役目を果たしています。

 

この神社は本来、この興玉神石を祀っているのですが、これは現在海面の下で見られません。

地震で地形が変わってこの石は沈んでしまったのですが、海面上に出ていた時に、猿田彦大神が天からここに立ち下りた、という言い伝えのある石になります。

夫婦岩に話を戻しますが、これは掲示板にあったポスターで、拡大すると、富士山からの日の出の写真です。

うーん、これは教えてもらわないと気づかない。

 

夏至には二見興玉神社の夫婦岩の間から、冬至には内宮の伊勢神宮内宮の宇治橋前の鳥居の真ん中から日の出を拝め、どちらの日もカメラマンでいっぱいだそうですが、夫婦岩に関してはさらに写真のように富士山と朝日が重なるとのこと。

この位置からみた夫婦岩の間の水平線の向こうに富士山があるそうです。

200㎞も先の富士山から、夏至にここから太陽が出てくることを見つけたのか、神社が建つには理由があるのでしょう。

こんな、かえるを入手して、

二見興玉神社を後にして、伊勢神宮の方に向かいました。

予定の位置関係を確認。

 

おかげ横丁でお昼

12時を越えていたので、駐車場に車を止めて伊勢神宮内宮の門前通りのおかげ横丁に出向きました。老舗の奥野家さんで天ぷら伊勢うどんをいただきました。

あまりなじみのないコシのない麺ですが、汁が甘めのしょうゆで、もちもちした、ここでしか食べられない、のど越しのいいうどんなので、結構好きです。

 

 

猿田彦神社(さるたひこじんじゃ)

食後には、猿田彦神社に向かいました。全国に2,000社あるという、猿田彦神社の総本山。

先ほどからよく出ている猿田彦大御神(さるたひこのおおかみ)が御祭神ですが、天孫を案内したということから、方位よけの御利益があるそうです。

一般に道の神・道祖神と考えられていて、道案内の神、旅人の神ということになっています。また、後に修験道が盛んになりますと、天狗(てんぐ)の神様ともみなされるようになりました。

また、この伊勢から全国の開拓を始めたとされ、この後出てくる、御田祭の起源となっているようです。

 

猿田彦神社の境内にある、もう一つの神社、佐瑠女神社(さるめじんじゃ)も参拝しました。先ほど出た猿田彦大神の奥さんである天宇受売命(あめのうづめのみこと)が祀られています。芸能と縁結びのご利益があるそうです。ここでも夫婦一緒なんですね。

 

御神田

猿田彦神社の裏の方には御神田があります。

 

御田祭(みたさい)という祭事があり、猿田彦大神が伊勢を本拠としてこの国の開拓指導を始めたことに由来していて、この御神田で御田祭を行うとのことです。稲は順調に育っているようでした。

 

 

外宮(豊受大神宮、とようけだいじんぐう)

次に外宮に向かいます。猿田彦神社から車で10分くらいでしょうか?

一般には外宮(げくう)と呼ばれていますが、正式名称は豊受大神宮(とようけだいじんぐう)で、伊勢神宮の皇大神宮(内宮)と合わせて2つの正宮のうちの1つになります。

ご祭神の豊受大御神(とようけおおみかみ)は、衣食住の恵みを与えてくださる、産業の守護神になります。外宮には天照大御神の食事をつかさどる神として迎えられています。

ご参拝

手水場を越えて一の鳥居から表示通り左側通行で中に入っていきます。

亀石を通って別宮を周りました。初め亀石がどこか分からなかったのですが、別宮からの帰り道の方が判りやすいようです。これでも判りにくいので、縁取りしたのが右の写真。

別宮をお参りして、やっと正宮です。

 

右左どちらを通行するのか

外宮は左側通行内宮は右側通行と看板が出ています。

ほかの神社にこういった看板は出ていないので、右側を歩いていいのか左側を歩いていいのか結構困る原因になっている気がします。

ボランティアの川井さんの話によると、

外宮、内宮で通行方向が違うのは、外宮は鳥居から入ると右側に正宮、内宮は左側に正宮があり、神様には遠い方から近づいていくためという意味もありますが、もっと実際的に、あくまで交通整理のためとのことです。

なぜかというと、それぞれ行くと判るのですが、左側通行の外宮は正面から入ると左側には亀石を越えて入っていく別宮があり、ここを巡ってから、正宮にお参り、この後に社務所でお守りを買うという流れ。これを順路にすると、道を横切る人がいなくなり、順調に皆がお参りできます。

右側通行の内宮は右側に別宮や社務所があり右側通行なら順調に進めます。

 

今も伊勢神宮は大盛況なのですが、お伊勢参りが一生一度の大イベントだった江戸のころは、今の初詣のころと同じように連日人であふれかえり、そういった交通ルールがないと、まともにお参りができないくらい大混雑していた、ということですね。

 

ホテル到着ー月

4日目の内宮へ詣でる準備が終わりましたので、安心してホテルに向かいます。

ホテルに着いた時のロビーから見た伊勢湾口と東の空はこんな感じ。

夜にはホテルの部屋から月もみえていました。旅の1日目が中秋の名月だったのですが、あいにくの天気で見えず。3日遅れの名月でした。

ホテル前の湾はいかだが青くライトアップされていますが、これは青、緑、黄、赤と順々に色が変化していきます。月明りが照らす海と、いかだの演出です。

明日はきっと晴れると信じて、明日の内宮参拝にのぞみます。

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