熊野三山、古都奈良巡りを終わり、日本神話の神々の住む伊勢を巡る旅行記、
5日目の最終日。
いよいよ天照大御神(あまてらすおおみかみ)のいる伊勢神宮内宮に向かいます。
前日は行くべきところに行って準備は万端。
の、つもりが二見興玉神社の龍宮社に行ってなかったので、
ここに立ち寄ってから、内宮に向かう予定となりました。
日の出‼
天気が良さそうだったので日の出を楽しみにしていたのですが、
日の出時間になっても太陽は菅島(すがしま)の向こう側。
少し粘って日の出から10分後。
菅島の上に雲が流れてきてしまい、この間から少しだけ太陽が現れました。
さらに5分後、雲の上を突き抜けてやっと太陽が拝めました。
なかなか泊まった部屋から水平線の向こうの日の出を拝むのは難しいですが、
結果的には、菅島と太陽のコントラストが思った以上に良かったので、
これはこれでありですね。
最終日のお参り予定が、太陽神である天照大御神の内宮と、
月の神の月読尊(つきよみのみこと)の月讀宮なので、
その前にほぼ満月と、朝日が拝めたということは、ご加護があるということでしょうか?
運がいいなあと思いつつ、そのお恵みを先に受けたつもりで、
気をよくして、朝食をとって内宮に向かいます。
いよいよ伊勢神宮内宮(ないくう)
昨日、行き残した二見興玉神社の龍宮社をお参りして、いよいよ内宮に向かいました。
時間がよかったのか、内宮入り口近くの内宮A4駐車場に止めることができました。
伊勢神宮の内宮とは
正式には、内宮(ないくう)または皇大神宮(こうたいじんぐう)と呼ばれ、
この内宮と昨日行った外宮を合わせて、伊勢神宮ということになります。
もっとも伊勢神宮というのは正式な名称ではなく、本当はシンプルに「神宮」。
特に標識もないし、お守りなどの表記は神宮としか書かれていません。
神宮といえばこの伊勢神宮の事なんだから、名前なんかいらないでしょ。
他の神社は区別するのに名称は必要なんじゃない? という感じですね。
歴史
御鎮座(神社に神霊が留まること)は垂仁(すいにん)天皇26年とのことですので、紀元前4年からの歴史を持つことになります。
11代天皇垂仁天皇の99年間の在位中の話ですので、真偽云々など野暮なことは言わないで、2000年を超える歴史を持っていると素直に受け入れましょう。
御祭神は日本国民の総氏神にあたる、天照大御神(あまてらすおおみかみ)という女神です。
天照大御神は日本の最高神とも言われますが、何が最高かはいろいろ信仰や考えがあるので、私には今の日本の総氏神、という表現がしっくりきます。
氏神様というのは、同じ地域(集落)に住む人々が共同で祀る神道の神
となっているので、天照大御神は日本全部をカバーしている神様ということです。
外宮の豊受大御神(とようけおおみかみ)も女神なので、日本という国は女性の神様が守っている国なんですね。
参拝
というわけで、いよいよ内宮参拝です。鳥居をくぐってすぐに宇治橋です。
宇治橋を渡るとまた鳥居。これは通行の反対側から撮っていますが、
最初に通ったのは宇治橋鳥居で、こちらが一の鳥居みたいです。
橋を渡ると広い神苑。青空と相まって気持ちいい、の一言です。
この日は宮内庁の方が来ていたらしく、二の鳥居の前で礼服を着た宮内庁の方々と、神官たちが何やら神事らしきことをしていました。この間、参拝客の鳥居の通行は止められています。
木漏れ日が差していて少し神秘的でした。
ここは本当は礼服を着て参拝するようなところでしたね。失礼いたしました。
交通整理をしている人に、皇室のだれかが来ているのか?と聞いた人がいましたが、そんな人が来るときには、参拝客は敷地内に入ることもできないよ、というやり取りをしていました。
これは二の鳥居を越えた五十鈴川御手洗場あたりの風景です。
日本の原風景なのでしょうかね。気持ちが洗われるようです。
いくつか別宮を参拝し、天照大御神のいる正宮に到着です。
前の日にいろいろ神社を巡った挙句、やっと到着できたという安堵感と、達成感を感じながら、
ありがとうございます。
と、お礼をして、参拝を終えました。
正宮をお参りした後に順路通り別宮の荒祭宮に向かったのですが、
途中で「踏まぬ石」に遭遇。
これは天から降ってきた石といわれ、「天」という字にヒビが入ったように見えるので
不吉といわれる石です。
階段の途中にあるのですが、これを踏むと災いが起きるとのこと。
特に囲いも表示もないので、団体のツアーガイドさんが注意しているところに
遭遇していなければ、踏んでいたかもしれません。ありがとうございました。
社務所で何か記念の品ないかなと探していたのですが、結局御朱印帳を入手。
御朱印にはこれまであまり興味なかったのですが、伊勢神宮から始めるならそれもありかな、と思い、小さな御朱印帳に御朱印をいただきました。
今考えると、どうせならこれまで周った神社でも御朱印もらっておけばよかったかな、
とちょっと後悔です。
そんなところで大満足の内宮参拝は終了です。
昼食
少し早いですが、内宮参道にあたる、おかげ横丁で昼食をとることにしました。
さんざん迷った挙句、松坂牛の牛丼にしました。
松坂牛だけあってこれが牛丼の値段か!と突っ込みたくなりましたが、
おいしかったからOKです。
旅先ってこういうお金の使い方をしてしまいますから怖いですね。
牛丼屋の後には赤福によって、赤福氷がおいしそうだったのでこれをデザートにしました。
写真を撮ってなかったので、HPから。
番茶もついてきました。甘い抹茶シロップがかかっていて、
氷の下には赤福1つと、あんこのついてないお餅が2つ入っていました。
天気が良かったせいだけでもないと思いますが、おいしかったです。
食後に旅程最後の月讀宮に向かいます。
内宮A4駐車場から車で5分くらい
月讀宮(つきよみのみや)参拝
月讀宮は、内宮別宮で、御祭神は月讀尊(つきよみのみこと)です。
HPでは「月読宮」と略字表記されています。ご利益は浄化とのこと。
月讀尊はイザナギノミコトとイザナミノミコトから、天照大御神が初めに生まれ、
この次に生まれた神様で、天照が昼、月読が夜を統べる神という対称を成しています。
月讀宮(つきよみのみや)には、
月讀尊の魂を祭神とする月讀荒御魂宮(つきよみのあらみたまのみや)、
伊弉諾尊(イザナギノミコト)を祭神とする伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)、
伊弉冉尊(イザナミノミコト)を祭神とする伊佐奈弥宮(いざなみのみや)
の3社と並んでいます。
熊野本宮大社では、イザナギノミコト、イザナミノミコト、スサノウノミコト、
あまてらすおおみかみの4柱祀られていますが、この月読版という感じになりますね。
右から2番目が主祭神で、はじめに参拝する、というルールも同じでした。
神宮で複数の社殿が並ぶ別宮は、月讀宮とは瀧原宮(たきはらのみや)しかないそうです。
別宮は125社あり、天照大神の魂を祭神とする本宮の隣にある荒祭宮(あらまつりのみや)に次ぐ順位で、
内宮宮域外の別宮としては最高位の別宮とのこと。
ご参拝
これが入り口。
4つ並んだ社殿の1つ月讀宮。
ここでの御利益で浄化されたかなあ、と感じながら、これでお伊勢参りは終了です。
予定していたところはすべて巡れて、とても満足しています。
帰宅
この後高速に乗り、渋滞もありましたが、休み休み進み、無事帰宅できました。
ありがとうございました。
写真は帰途の、高速上の富士山と駿河湾の風景。
一緒に言った妻には、どこ行っても本当に楽しそうに見えたと言われていますが、
楽しい、いい旅でした。
コメント